更新年月日・2016年7月15日




まっちゃんMEMO  (教育活動支援グループリーダーのつぶやき)

「ことば」に代わるもの

前回、発達障害の子どもたちにとって 「目に見えないものはわからない(わかりにくい?)」という話の中で、話しことばもそのひとつであるとお伝えしました。

「話しことば」は、音として口から出たあと、すぐに消えてしまうので、瞬時にキャッチしないと、その意味をとらえにくいのでした。


私たちは「ことば」に頼った生活をしているので、何かを伝えたい時、ごく自然に「ことば」を用いていますが、その 「ことば」 が何のことを意味しているのか、が相手に伝わらなければ、その 「ことば」 は役に立ちません。


たとえば、「夕飯はカレーだよ」ということばを聞いて、カレーを思い浮かべられない子に「カレー」を伝えるのには、どうしたらよいでしょう?

  • カレーの匂いをかがせる?
  • カレーの写真をみせる?
  • いつもカレーの時に使うお皿とスプーンを見せる?
  • ちょっとだけ、味見をさせる?(ちょっとだけで済まない場合もありますが…笑)
  • カレーのCMの歌をうたう?

そういう経験の中で、「カレー」という音が「カレー」の実物と結びついて初めて「カレー」ということばが、その子の中で意味をもつようになるのではないかと思っています。


せめて名前だけでも書けるようになってほしいと一文字一文字書く練習を繰り返してもその文字をよく目にしたり、実際にそう呼ばれたりしていなければ、「あ、自分のことなんだ」と、その文字がその子の中で意味をもって使われてはいきません。


ふだん「まっちゃん」と呼ばれている子が、「ま」と「つ」と「し」と「ま」の文字を一生懸命練習しても、「まつしま」を見たり聞いたりする機会がなければ、「まつしま」はその子にとって、意味をもたないかもしれません。

私たちがアラビア文字やタイ文字で自分の名を書く練習をしても(まあ、することはないと思いますが…)使う場面がなければ、何度教わっても忘れてしまうのに似ているのではないかと思うのでした。


私たちが投げかけている「ことば」が「ことば」として子どもたちの中に意味をもって伝わってるんだろうか…、伝えた気になっているだけで、「わからない」のを子どもたちのせいにしてはいないだろうかということについて、もう少し考えてみたいと思います。


まっちゃんMEMOのバックナンバーを希望された方が意外といらっしゃたことが、とても嬉しく励みになりました。

これからも、ゆるゆるとメッセージを送れたらいいなあ…と思っています。リクエストしてくださった方々、ありがとうございました。


                                (教育活動支援GL   松島 ふみ子)

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